「先生、どうやったら国語できるようになる?」
と、初めて聞かれたときから20年弱。
今でも簡単に答えてあげられることではないと思っているが、
今ではこんなヒントを提示してあげるくらいはできるかなとも思う。
国語ができるようになるための力の一つ、「言葉の力」。
辞書的な意味を含め、たくさんの言葉を知っているというだけではなく、
その言葉から何かをイメージできたり、ニュアンスをわかっているかが重要。
つまり、言葉をどれだけ自分のものにしているかが「言葉の力」。
この力は文章を読み取るために欠かせない。
では、どうしたらこの力を身につけることができるか?
私が正解だと考えるのは、つまらない読書。
だから当然、趣味のたのしい読書ではない。
今自分が読める程度の文章や、ただおもしろおかしく読むだけの読書ではない。
では、どんなものを読むのか?
私が正解だと考えるのは、入試過去問で扱われた文章。
ある作品の一部分だけを読むため、読書とは言わないかもしれないが、
入試過去問の文章を読むのには大変効果がある。
なぜなら、多くの子供にとって、入試で出された文章は、
自分の読む力の少し上のレベルである可能性が高いからだ。
これを繰り返し読めば、確実に「言葉の力」がつく。
話の続きが気になってしまう読書好きにはつらいかもしれないが、
ここはひとつ受験のためだと割り切ろう。
どのようなペースで読んでいけばよいか?
この時期からなら、新中1は200、新中2は150、新中3は100の問題文を、
言葉の確認も含めて、自分の入試日の3ヶ月前までに読もう。
その際のルールはただ一つ。
それは、一定のペースでこなすこと。
一日にいくつも読んだりしてもダメ。
何日かに1つというペースを守ることが大切。
「顔を洗う」といったような、日常生活の一つになってしまえば言うことなし。
ただし、本当に継続は難しい。そもそも題材を用意するのも大変。
だが、これが実践・継続できれば、
国語の入試対策の半分は終わったも同然だ。 2012/05/31 谷澤(-。-)y-゜゜゜