こんにちは。中林です。
どうも前回は、以前と同じものと投稿してしまったようで、どうもずびばせんでしだ(涙声)。
遠い夏の日の思い出。
「うぅ~ん。」
腕がモゾモゾする感じを受けて、私は目覚めた。
「何だ?この感触は?」
寂しく一人で寝ていた私は、そのモゾモゾする腕に目を向けた。
「うひゃォァうぇボェぎゅぢュうぇ~!!!!」
人は、想像以上のことが起こると哺乳類の記憶とでもいうのだろうか、
原始人にしか通用しないようなことばを発してしまう。
上の叫びは翻訳するとこんな感じだ。
「何じゃこりゃー!!!」
そんな松田勇作みたいな、原人のような叫び声を上げた私の腕は、
加山雄三の腕のごとく、アリまみれになっているではないか。
そうだ。
前の晩に、うとうとしながらかき氷を食べていて、
途中で眠くなってしまい食べかけのまま寝てしまったのだ。
そのあま~い汁が、寝相の悪い私の腕にべっとりと付き、
そのにおいにつられたはたらきアリたちが私の腕にわらわら群がっているではないか。
「ぅううぉぉおぁぁああああああ!」
一心不乱に払おうとしたが、さすがはアリ。
そう簡単に落ちてはくれない。
必死の思いですべてのアリを腕から払いのけた後、
私の目に飛び込んできたのは布団の上、床一面に広がるアリの死骸。
これから私の腕に行こうとスタンバイしていたアリの行列。
「においの先はこの部屋か?」なんて感じでこれから入ってこようとするアリ。
雑談するアリ。
アリ・アリ・アリ・アリ・アリ・アリ・アリ・アリ・アリ・アリ。
私の部屋はアリだらけになっていた。
たしかに私の部屋は1階で、家賃も結構安いところだったので
床と壁の間に少し隙間があり、時折ムカデさんなどが遊びに来たことはあったが、
アリさんがやってきたのは初めてだった。
しかも大量に。
しかも突然。
「はうぅほげチョァ!」
パニックになった私は、アリに対してメラメラと敵対心を燃やし、
なりふりかまわず素手で、すべての悪の元凶であるアリを
親の敵のように殲滅していった。
そして我に返ったとき、
そこにあったのは、数千ものアリの死骸とアリまみれになった布団だけ。
「何じゃこりゃー!!!!」
その後の処理が大変だった。
布団はそのままでは使えないのでシーツを洗ったり、
アリの死骸を一つも残さずにきれいに掃除機をかけたり
あま~いにおいを放っている元・カキ氷、現・ただのあま~い水を雑巾でふいたりした。
その後も時々、あま~いにおいが残っていたのか分からないが
アリさんが遊びに来ることがあった。
もちろん、即天国へ送ってあげた。
「アリさんごめんなさい」と心の中でつぶやきながら・・・・
みなさんも、寝ながらカキ氷を食べるのは止めましょうね。