唐突ですが,
今までに見た大学入試の数学の問題で,
一番衝撃を受けたのは,
「円周率が3.05より大きいことを証明せよ。(2003,東京大学)」
という問題です。
当時は,円周率をおよそ3として計算する,
といったことが行われようとしていたときであり,
世間では,この問題に対していろいろな意見があったようですが,
大学院生だった私は,ただ単純に,
「すごい問題だ。」
と思いました。
円周率は3.14…なのだから,大きいに決まってるじゃん,
なんて答えは,当然,認められるはずがなく,
ここでは,前回のブログで,
アルキメデスの方法として紹介した方法を利用して考えることになります。
したがって,アルキメデスの方法を一度でも聞いた経験があれば,
非常に簡単な問題であるし,逆に,一度も聞いたことがなければ
非常に難しい問題となります。
つまり,前回のブログにも書きましたが,
少し本筋を離れた勉強が非常に役に立ったわけです。
近年,このように原理・原則を聞かれる問題が増加してきています。
このようなことも頭の片隅に置いて,勉強を進めていってほしいと思います。
2011-10-17 高橋