先日,5年生の授業で,すでに予告しましたが,
「理系担当の講師らしいブログを」ということで,
今回から数回にわたり,小中学生の皆さんに,
大学入試問題に挑戦していただきたいと思います。
(高校生の皆さんも役に立つはずですので,考えてみてください。)
では,挑戦してもらう問題を発表します。
それは,
「99!の末尾には0が何個ならぶか。」
という問題です。(なお,この問題に対する正解の募集は次回以降になります。)
少し,補足します。
99のうしろについている記号「!」は階乗の記号で,
そこまでの数をすべてかけ合わせることを意味します。
したがって,99!は1から99までの数をかけ算した答えを表します。
つまり,99!=1×2×3×…×98×99ということです。
また,「末尾には0が何個ならぶか」とありますが,
簡単にいうと,「一の位から0が何個続きますか」ということになります。
さて,これだけでは,難しすぎるので,
小さな数字で実験をしてみて,イメージをつかみましょう。
(算数・数学で実験?と思いましたか?でも,とても大切なことです。)
1!=1なので,0は1つもありません。
2!=1×2=2なので,0は1つもありません。
3!=1×2×3=6なので,0は1つもありません。
4!=1×2×3×4=24なので,0は1つもありません。
5!=1×2×3×4×5=120なので,0は1つあります。
このように,続けていくと,
9!=1×2×3×4×5×6×7×8×9=362880
10!=1×2×3×4×5×6×7×8×9×10=3628800
となり,はじめて0が2つ続くようになります。
どうでしょうか。
問題の意味は分かりましたか。
しかし,このように計算をしていくという方針では,
じきに,数が大きくなりすぎて,計算が難しくなってしまいます。
よって,何らかの法則を見つけ出す必要があるのですが,
その法則は何でしょうか,ということになります。
長くなってきたので,今回のブログは,
それを考えるためのヒントになる問題を出して,終わろうと思います。
問題
30!=1×2×…×29×30は,3で何回割り切ることができますか。
ヒント
例えば,
10!=1×2×3×4×5×6×7×8×9×10=3628800は,
3628800÷3=1209600
1209600÷3=403200
403200÷3=134400
134400÷3=44800
44800÷3=14933あまり1
となるので,4回割り切ることができます。
正解が分かった人は高橋までお知らせください。
正解者には,先着3名まで(各学年1名まで)に,
KAZASUポイント50ポイントを差し上げます。
難しい問題ですが,がんばって考えてください。
2011-08-08 高橋