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2010.10.25|佐野 智恵子

の佐野智恵子が亡くなって、1か月がたちました。10月31は35日の法要です。家の中を今、少しずつ整理しているところです。結構医学関係の本が多く、今日は、「糖尿病性腎症の透析」という本を見つけました。

の泉には、これから医者(医療関係者)をめざそうとする生徒たちが、まあまあの割合でいます。この前も、岐阜高校に入って、医者をめざそうとしているのに、成績がとてもそんな状態でない。どうしよう。そんな相談を受けました。これから真剣に勉強するつもりです。まじめに勉強すれば、医者になれますか。たいてい、相談しにくる生徒は、そんなことを最後に言います。

「真剣に勉強する」「まじめに勉強に取り組む」そんなセリフを、あまりその覚悟もないのに、簡単に言わないでほしいなあ。

ちろん、私自身も、「真剣に勉強する」という状態で、学生時代を過ごせたかどうか、疑わしい。社会人になってから、その勉強をさらに発展できたかというと、さらに疑わしい。

強というものは、本来は一生続いていくものだ。私も、大学を卒業したばかりのころは、大学3年時に勉強した「シーフ理論」を、もっと高いレベルまでひきあげようと思っていた。そのために、大学院レベルの数学を、野に下ってもやろうと思っていた。

それがどうだろう。今の私の学力は、せいぜい、線形代数について語れるくらいの数学の力しかない。大学の初年級のレベルどころか、大学入試の問題ももう怪しいというレベルまで落ちている。

まり、身内をほめてはいけないとは思うが、智恵子さんは、「真剣に勉強」し続けた人でした。なにしろ、自分の命を少しでも伸ばすために勉強したのだから、これ以上真剣なことはないでしょう。

「糖尿病」が進行すると、だんだん他の臓器も弱ってきます。特に腎不全になって、人工透析に入る人は多い。そうなった人を「糖尿性腎症」と呼ぶのですが、智恵子さんはまさにこの病気でした。

「私はとても医者になる頭はないし、大学に行くお金もないけれど、医療関係の仕事にはぜったい就きたいなあ」と、常日頃から言っていました。

人工透析に入ったとき、それまでいつ死んでもおかしくない状態であったのが、急に健常レベルまで回復し、そこから、東京に引っ越して、臨床検査技師の勉強をはじめました。

たぶん、この「糖尿病性腎症の透析」という本も、その当時買ったものでしょう。その後、心臓が悪くなったときは、心臓の勉強をしていましたし、片目が見えなくなったときは、もう片方の目を温存するための勉強をしていました。足が壊死しはじめたときは、「切ったほうがいい」という整形の医者に真っ向から歯向かって、「洗って温存し、自然に朽ちていくまで待つ」という療法を選びました。

こかの文章にも書いたことがあるのですが、私は、ずっとそばで、こうした彼女を見てきたから、「真剣に勉強する」という生徒のセリフをなかなか信用できない。

そういった生徒の答案が、アラの多い、気合の入っていない文字で書かれていたりすればなおさらだ。

強は、何のためにするのですか。なぜ、勉強しなければならないのですか。そんな質問をする生徒は多い。しかし、勉強とは、実は「何かのためにする」ことではないし、まして「しなければならない」ものではないのです。

想をかえてみましょう。まず、「自分にやりたいことは何だろう」と考えてみてください。次に、「そのためにはどんな知識を身につけなくてはいけないのだろう」そう考えを進めてください。そして、「どうせ勉強するなら、その分野のプロフェッショナルになるくらいのレベルまでがんばる」そんな気持ちになれれば、そのときまさに「真剣」に勉強できるのです。

れもどこかで、言ったか書いたかした話なのですが、光の泉で、「特色化選抜そっくり模擬試験」を作ろうという話になったとき、いちばん苦労したのは、国語の試験でした。

現代文の文章(たいてい説明文)があり、問いがはじまると、問五あたりでいきなり古文(漢文)が登場する。そして、その古文(漢文)のテーマ(主題)は、現代文の文章のテーマ(主題)とまったく同じものであったりするのです。

これの「そっくり模擬試験」を作ろうと思ったら、現代文のテーマに合う古文(漢文)を選び出さなければならない。そんなことは、古文(漢文)を相当読みこんで、古文の○○のどのへんの話が△△というテーマで書かれている。というレベルで把握していないと不可能なことでした。

中に途方に暮れていると、隣のベッドで寝ている智恵子さんが、現代文の文章を読み出し、「この文章なら、徒然草の第50段くらいに書いてあるよ」「こっちは枕草子にあったような気がする」とか言い出して、びっくりしたことがありました。実際、そこには同じテーマの古文が書いてあって、テストはあっという間に完成しました。こいつやりこんでいるなあ。塾の講師でも、このレベルまで仕上げているのは、光の泉なら、谷澤先生くらいしかいないと思うよ。

剣に勉強するというのは、これくらいのレベルにならないといけない。そのいい例ではないかと思います。英語が苦手な人は、中3の教科書(中1や中2の人なら、それぞれの学年の教科書)を、ぼろぼろになるまで、読みこんでみればよい。問題集なんかいらない。NEW HORIZONを徹底的に読み、徹底的に書き写し、「何ページの何行目くらいに、この英文あったなあ」と浮かんでくるくらいに繰り返す。そこまでやれば、どんなに英語の苦手な人でも、あっと言う間に得意になる。他の科目だってそうだ。教科書の(もしくは問題集の)どのページにどんなことが載っているかが浮かんでくるまでやりこめば、どんなテストでも、恐れず立ち向かえる。

あ、こうしてみると、今回の件は、私の仕事にも大きなダメージがあったなあ。この特色化選抜のテストももう手伝ってもらえないし、実は高校入試説明会の資料も、文系のところはほとんど智恵子さんの勉強のやり方を書いただけだし。大切なブレーンを失った気分です。

れは連絡ですが、11月26日に、今度は左足の手術をします。たぶん11月24日ごろから入院します。また、生徒のみなさんや、光の泉のスタッフには迷惑をかけることになると思いますが、よろしくお願いします。今度の手術を終えれば、足の長さもそろうので、小6の生徒が言っているように、階段をかけ上がることもできる(ちょっと無理かなあ)かもしれません。

回の件で、生徒の保護者の何人かの方々から、いろいろと気遣いのことばをいただきました。ありがとうございます。「そんな状態で手術なんてなさって、大丈夫ですか」みたいなありがたいことばもいただきました。

過去をさかのぼってみれば、最初に腎臓移植をしたときも、そのころいた彼女が亡くなったばかりでしたし、何十年も前の左足の手術のときも、直前に弟みたいにかわいがっていた子が亡くなったばかりでした(病気していると、友達やら彼女やらもみんな病気しているので)。

まあ、そうしたときもなんとか成功してきたので、今回の手術もたぶんうまくいくのではないでしょうか。

澤先生が、私を元気づけようと思ったのか、冬期講習の予定に私の名前を入れていたので、12月の終わりになんとかもどってくるつもりです(ひょっとして、うまくいかないときは、退院の予定がのびて1月にくいこむかもしれません。そのときは谷澤先生ごめんなさい)。

また、もどってきたら、よろしくお願いします。

光の泉本校校長 松田一哉

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